台北や高雄などの都市部はMRTで快適に移動できますが、地方の観光は今でも路線バスが頼みの綱。特に台南から嘉義にかけての沿岸部はスポットが点在しており、以前は乗り継ぎに大変な時間がかかっていました。
そんな地方観光を効率よく楽しむために誕生したのが、観光シャトルバス「台湾好行」です。中でも、嘉義から台南の海岸線を走る「西濱快線(路線番号:61)」は、塩産業の歴史遺産や美しい教会、漁港を一本で結ぶ、まさに観光客の強い味方でした。
※この記事は2026年3月にリライトしたものです。
かつての西濱快線:乗り方と旅の始まり
西濱快線の起点は、台鉄「新営(Xinying)」駅。駅の西側にある新営バスターミナル(新営客運総站)から発着していました。

新営はかつて製糖業で栄えた街。ここを拠点に、バスは嘉義県の布袋から台南市の七股まで、合計14の停留所を駆け抜けていました。

- 当時の運行形態
運行開始当初は週末限定でしたが、その後毎日運行(1日3往復)へと拡大。さらに平日の午後には区間便も設定されるなど、利便性が向上していました。 - チケット
1日券が100元、2日券が200元。車内では悠遊カード(EasyCard)や一卡通(iPASS)などの電子マネーも利用可能でした。

車体には「西濱快線」の大きなロゴが描かれ、新営の市街地を抜けると、窓の外にはのどかな田園風景が広がっていました。

降車スポット1:嘉義・布袋の「ハイヒール教会」
新営から海側へ向かい、最初に降りたのが嘉義県の布袋(Budai)。ここは漁業が盛んな街で、澎湖島へのフェリーが出る港としても知られています。

バス停「高跟鞋教堂」のすぐ目の前にあるのが、巨大なガラスのアート作品「ハイヒール教会」です。ギネス記録にも認定されたこの建物は、青い空に輝くシンデレラの靴のよう。公園内にはカフェもあり、休憩にぴったりの場所でした。
◇ハイヒール教会については別記事で紹介しています。
また、近くの布袋港観光魚市場では、新鮮な魚介類が所狭しと並び、フードコートで楽しむ海鮮料理は最高のご馳走でした。

降車スポット2:台南・七股の「塩の山」

旅の終盤に訪れたのは、終点の一つ手前にある「七股塩山」。かつて台湾の経済を支えた製塩業の記憶を今に伝える場所です。

そこには、まるで雪山のように真っ白な「塩の山」がそびえ立っています。階段で頂上まで登ることができ、上からは周囲の養殖池や畑が一望できる360度のパノラマが楽しめました。隣接する台湾塩博物館と合わせ、この地域の歴史を深く知ることができる貴重なスポットです。
◇七股塩山については別記事で詳しく紹介しています。
【重要】西濱快線は2025年12月31日に運行終了
※ここからの記事が2026年3月に加筆※
地域の観光を支えてきた西濱快線ですが、路線計画の調整とプロジェクト期間の満了に伴い、以下のスケジュールで運行を終了しました 。
- 最終運行日:2025年12月31日
- 正式廃止日:2026年1月1日
現在は「61系統」としての運行はありませんが、沿線の観光スポット自体は今も訪れることができます。
2026年最新:西濱エリアを観光するための代替ルート
西濱快線がなくなった今、これまで巡っていたスポットへ行くには、目的地に合わせて以下の路線を組み合わせる必要があります 。
1. 新営から北門(水晶教堂・井仔脚塩田)へ
新営駅から北門方面へ行くには、大台南公車の「棕1線(Brown 1)」が利用できます。
- メリット
悠遊カードなどの電子マネーを利用すると、初乗り運賃が無料(26元割引)になる優待が適用される場合があります。
2. 台南市内から七股塩山へ
台南中心部から七股エリアを目指すなら、台湾好行の別路線「98 府城台江線」が便利です。
- ルート
台南転運站や台南火車駅を出発し、安平、四草を経て七股塩山・台湾塩博物館まで繋いでいます。
3. 高鉄嘉義駅から布袋方面へ
嘉義側からアクセスする場合は、嘉義客運の「7209線」が便利です。高鉄嘉義駅を経由して布袋商港まで行く便も運行されています。
まとめ
観光シャトルバスとしての「西濱快線」は終了しましたが、その機能は地域の一般バス路線へと引き継がれました。バスの本数は限られていますが、事前の時刻表チェックと代替路線の活用で、今でも台南・嘉義の台湾西海岸を旅することは可能です。
最新の運行情報は、大台南公車の公式サイトやアプリで確認!


