青い空と荒々しい山並みが広がるラダックは、インドの中でも特別な場所です。その壮大な景色とは裏腹に、現地の通信事情は国内の他の地域とは大きく異なります。事前にこの特殊なルールを知っておかないと、「インドで買ったはずのSIMがラダックに入った途端に使えなくなった」という事態に陥りかねません。
この記事では、ラダック独自の通信規制の仕組みから、首都レーで実際にSIMカードを購入し、通信を確保するまでの確実な手順を紹介します。
ラダックSIMの特殊ルール、あなたのSIMは機能しない!?
ラダックは中国やパキスタンと国境を接する戦略的に重要な地域であり、通信の安定性とセキュリティが最優先されます。このため、インド政府は、利用者の追跡(トレーサビリティ)が不十分な通信手段をシステム的にブロックする措置を講じています。
【最重要】国内他地域のプリペイドSIMはブロックされる
デリーやムンバイなどインド本土の主要都市で通常利用しているプリペイドSIMカードは、ラダック連邦直轄領内に入ると機能しなくなります。これは通信事業者によるローミングブロックが原因です。
ラダックで機能する接続形態は、インド国内で発行されたポストペイド(月額払い)SIMカードのみです。ポストペイド契約は厳格な本人確認が義務付けられており、追跡可能性が高いと見なされるため、利用が許可されています。
現地SIMの悲劇:ラダックで買ったSIMは他地域で使えない
反対に、ラダックのレーなどの現地で購入し、アクティベーションされたプリペイドSIMカードは、インド本土(デリーなど)に持ち出されると機能が停止します。
これは、現地SIMがラダック連邦直轄領内での使用に限定されるよう、地域限定のアクティベーションが施されているためです。つまり、ラダックの通信は「外から入るプリペイドをブロックし、内から出るSIMの利用範囲を限定する」という二重のセキュリティ・フェンス構造になっています。
※デリーに戻った時、レーで買ったSIMカードはまだ繋がりました。
デリーに数時間しか滞在しなかったので、その後使い続けるとどうなるかまでは確認していません。
<結論>ラダックで通信を確保する唯一の確実な方法
- レーの通信会社オフィスでラダック地域限定のプリペイドSIMを新規購入する。
- 最も確実な事前準備: インド本土でポストペイド契約に移行または新規契約する。
レーでのSIMカード取得体験記:高度順応を兼ねてショップへ
実際にレーの街中でSIMカードを取得した際の手順をご紹介します。
レー・メインマーケットでのSIM購入手順
レー(標高約3,500m)に早朝到着し、高度順応の一環として現地レーの通信会社に行ってみることにしました。
旅行者の中で最も有名な通信ショップは、レーのメインマーケットの中にあるショップです。

メインマーケットの中心部。通りから細い路地を少し入ったところにAirtelのショップがあります。
通りから少しAirtelの文字が垣間見えます。

朝10時頃にお店に行きましたが、既に7、8組simカードを待つ人たちがいました。
店内には待合スペースがありますが、先客で埋まっておったので外で待っていました。
随時シムカードを求めて観光客がやってきますが、店員に声をかけておくと、順番をきちんと守って呼んでくれます。
手続きと必要書類
SIMカード発行に必要なものはパスポートと、念のためビザの印刷、もしくは画面です。私の場合はパスポートだけでいけました。ただし、外国人が現地でSIMカードを購入する際、通信事業者によってはパスポートやビザのコピーに加え、ラダック内の現地住所証明(宿泊先の情報など)を要求する場合があるため、宿泊先に証明書類の協力を仰げるか確認しておくと安全です。

パスポートを渡して約30分、ついに私の順番がやってきました。
呼ばれてまず顔写真を撮られます。そのあと通信プランを3つ(松竹梅のような感じ、詳細忘れました)から選ばされます。一番安いプランでも十分かと思いましたが、ツーリストのほとんどが二番目のプランにしていたので、私もそうしました。
そして来店から約40分、シムカードを入れてもらい通信が可能になりました。
インド本土ではSIMのアクティベーションに1~2日かかるという情報もありますが、レーのオフィスでは手続き完了後、迅速に通信が可能になったのはラッキーでした。高度順応の一環と思えば、待合室での30〜40分も苦になりません。
他にもある?レーのSIMカード販売店
レーのメインマーケットの通り沿いにも、小さいながらいくつかSimカードを扱うお店がありました。

メインマーケットの正規オフィスが混雑している場合は、これらの小規模な販売店でも対応している可能性があります。ただし、正規オフィスの方が、手続きは確実です。

こちらもレーのメインマーケット沿いにあった小さなショップ。
観光客がおらず、ひょっとしたら現地の人限定なのかもしれません。
ラダックを巡るなら必須:キャリア別比較
レーでSIMカードを入手しても、ラダックの遠隔地では通信状況が劇的に悪化します。主要な通信事業者ごとの特性を参考程度に掲載してみます。
| 通信事業者 | 特徴 | 速度 | 遠隔地(パンゴン湖・ツォ・モリリ) |
| Airtel | レー中心部や主要観光拠点(ディスキット、フンダーなど)で良好な接続。 | 4G/5G(高速)。 | 主要な高地峠(カルドゥンラ、チャンラ)や、主要観光地へのルート沿いで利用可能。 |
| Jio | レー中心部とヌブラ渓谷の一部で強力な接続。 | 4G(高速)。 | 高地や孤立した地域ではAirtelやBSNLに比べて信頼性が低い場合がある。 |
主要なたいていの場所では使えますが、移動途中など繋がらないエリアもしばしばあります。
もしも繋がらない場合の準備
現地で通信手段がない、または通信が途絶える地域へ向かうための準備。
- オフラインマップの準備
滞在するホテルと通信ショップの位置関係のわかる地図の用意。
Google Mapなどの地図アプリで、旅行ルートと主要な地点の地図を事前にダウンロードしておく。 - 電力の確保
ラダックの遠隔地では電力供給が不安定な場所が多いため、モバイルバッテリーを持参する。 - 緊急時の手段
通信が途絶した村々には政府が提供するDSPT(衛星公衆電話)ブースが設置されている場合がある。 - 家族への通知
旅程全体を通じて接続が不安定になることを事前に家族や知人に伝えておく。
スマホさえ繋がれば、ラダック攻略もだいぶ楽になります。
高度順応ついでにシムカードゲットがおすすめです。
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