週末の福岡出張を終え、下関から「関釜フェリー」で週末釜山へ。SNSで話題だった「甘川文化村(カムチョンムナマウル)」に行った時の記録。
韓国の○○に行ってみた
釜山市街地から地下鉄1号線で土城(トソン)駅へ向かい、そこから徒歩で村を目指しましたが、想像を絶する急勾配。息を切らしながら登りきった先に待っていたのは、斜面にびっしりと張り付くカラフルな家々の絶景でした。

一般的には「韓国のマチュピチュ」や「韓国のサントリーニ」と比喩されるこの場所ですが、それに違和感を感じている人は多いのではないでしょうか。
今回は甘川文化村が実際どうなのか、また他どのように表現されているのかを調べてみた。
「韓国のマチュピチュ」という呼称への違和感と「ファベーラ」のリアリティ
村を一望できるスポットに立つと、ガイドブックでよく見る「韓国のマチュピチュ」という言葉が頭をよぎります。この呼び名は、2009年のアートプロジェクト「夢見る釜山のマチュピチュ」というタイトルに由来しています。

しかし、実際に迷路のような路地を歩き、その成り立ち(朝鮮戦争の避難民が生きるために急斜面に家を積み重ねていったという過酷な歴史)を知ると、私の中では「韓国のファベーラ」という表現の方がしっくりきました。事実、国内外のメディアや写真家の間では、その歴史的・社会的背景から「韓国のファベーラ」という比喩も使われていたりするようです。
世界中の美しい街に例えられる「甘川文化村」の多様な顔
興味を惹かれて調べてみると、この村は多くの比喩で表現されていました。

- 韓国のサントリーニ / 東洋のサントリーニ
パステルカラーに彩られた家々と海を望む景観から、地中海の美しい島に例えられます。 - レゴ村 (Lego Village)
四角い家々が規則正しく、かつ密集して重なり合う様子がおもちゃのレゴブロックのように見えることから、SNSを中心に「レゴ村」の愛称で親しまれています。 - 韓国のバルパライソ
チリの港町バルパライソもまた、急斜面にカラフルな家が並び、芸術によって再生した街です。その共通点から、比較対象として挙げられることがあります。 - ミロミロ(美しい迷路)
「ミロ」は韓国語で迷路を意味します。網の目のように入り組んだ路地そのものを芸術として楽しむ「ミロミロ路地プロジェクト」に由来する呼称です。 - 空に最も近い町
山肌の最も高い場所に位置することから、かつての貧しさの象徴でもあった「タルトンネ(月に近い街)」を詩的に表現した言葉です。
おわりに
「マチュピチュ」という華やかな響きも良いですが、この街が持つ「レゴ」のような可愛らしさや、「ファベーラ」のような生命力を知ることで、釜山の旅はより深いものになりました。映え写真だけでなく、自分なりの「韓国の○○」を探すのも良いかもしれません。

甘川文化村は今も多くの住民がここで生活しています。観光の際は、スタンプマップを片手に、静かにマナーを守って散策しましょう。
