ラーマーヤナに没入体験できる洞窟

クアラルンプール観光で絶対に外せない聖地「バトゥ洞窟」。2023年の正月に訪れた際、電車を利用しました。KTMコミューターの「バトゥ・ケーブス駅(Batu Caves station)」を出てすぐの場所にあり、アクセスは非常に便利。

多くの観光客が272段のカラフルな階段を目指しますが、その手前左側に位置する「ラーマーヤナ洞窟(Ramayana Cave)」。インドの叙事詩『ラーマーヤナ』の神話世界を極彩色の彫像で再現した、没入空間なのです。

入口にそびえ立つ緑の巨大像:猿神「ハヌマーン」

洞窟の入口でまず目に飛び込んでくるのが、高さ15メートルにも及ぶ鮮やかな緑色の巨大像です。これは、主神ラーマへの無私の献身と勇気を象徴する猿神「ハヌマーン(Hanuman)」です。

体の大きさを自在に操るハヌマーン
体の大きさを自在に操るハヌマーン

ハヌマーンは物語の中で非常に重要な役割を担っており、そのため彼の足元には専用の寺院(Sri Anjaneyar Temple)が建てられています。バトゥ洞窟本体は入場無料ですが、このラーマーヤナ洞窟は有料(約5〜15リンギット)となっており、ハヌマーン寺院の手前で入場料を支払ってから中へと進みます。

Sri Anjaneyar Temple
ハヌマーンを祀るお堂

洞窟入口で手ぐすね引く巨人:世界の維持を司る神「ヴィシュヌ」

洞窟の物理的な入口に到達すると、さらに別の巨大な立像が訪問者を迎えます。この像は、ヒンドゥー教における三大神のひとり「ヴィシュヌ」。
「創造の神ブラフマー」「破壊の神シヴァ」と並び、世界を守り、維持する役割を担っています。

ラーマーヤナ洞窟
ラーマーヤナ洞窟の入口

この巨像の足元を通り抜け、洞窟内の神話の物語の中へと足を踏み入れることになるのです。

世界の維持を司る神「ヴィシュヌ」
世界の維持を司る神「ヴィシュヌ」

洞窟内に横たわる驚きの巨体:眠れる巨人「クムバカルナ」

洞窟を進むと、最も目を引く衝撃的な光景が現れます。それが、壁面に沿って横たわる巨大な「眠れるクムバカルナ」の像です。

「眠れるクムバカルナ」の像
洞窟の形状を活かした展示

なぜ彼は寝ているのでしょうか?神話によると、彼は創造神ブラフマーから「永遠の力」を願おうとした際、神々の策略により言葉を間違え、誤って「永遠の眠り」を願ってしまったとされています。その結果、彼は一年の大半を眠って過ごすことになりました。

「眠れるクムバカルナ」の像
臭いや音で起こそうとしてる

像の周囲には、戦いのために彼を必死に起こそうとする人々たちが描かれており、そのコミカルな様子は見ていて飽きません 。

最奥の王座に輝く光:ラーマ王の戴冠(パッタビシェーカム)

洞窟の最深部、あるいは階段を登り切った上層の空間には、物語のクライマックスを再現した美しいオブジェが鎮座しています。それは、魔王ラーヴァナを倒してアヨーディヤーへと帰還したラーマ(Rama)が、王位に就く「戴冠式(Rama Pattabhishekam)」の場面です。

ラーマーヤナの主人公
物語の主人公

王座に座るラーマ王の傍らには王妃シータが寄り添い、周囲を家来たちが囲んでいます 。このエリアはLED照明で幻想的にライトアップされており、暗い通路を通り抜けてきた訪問者に、物語のハッピーエンドと精神的な解放感を与えてくれます。

自然に形成された石筍
地面から突き出る石筍

また、この王座の近くには自然に形成された石筍があり、これはシヴァ神の象徴「シヴァ・リンガム(Shiva Lingam)」として神聖視されています。

旅行のアドバイス

ラーマーヤナ洞窟は、バトゥ洞窟の主洞に比べると広さはありませんが、洞窟の形状を活かしたダイナミックな展示が魅力です。物語の内容を事前に知っておくと、一つひとつの彫像が持つ意味がより深く理解でき、さらに面白さが増すでしょう。

ラーマーヤナの超簡単最低限のあらすじ

272段の虹色階段と巨大黄金像のあるバトゥ洞窟の記事はコチラ

バトゥ洞窟を訪れる際は、ぜひこの「神話の迷宮」にも立ち寄ってみてください。

基本情報

  • 場所: バトゥ洞窟園内、駅から向かって左側奥
  • 料金: 5〜15 MYR(現金またはカード)
  • 営業時間: 8:00〜21:00頃(施設により前後あり)

投稿者 iryota_gram

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