長期休暇がお盆と年末にしか取れないため、私の旅先ではいつも年越しイベントに出くわします。

西欧や日本では、西暦が変わるタイミングでのカウントダウンは、新年を祝う熱狂的なお祝いムードの象徴です。しかし、旧暦やイスラム暦を用いる東アジア圏やムスリムの国々では、西暦の1月1日は必ずしも「元旦」や「正月」ではないため、カウントダウンが終わってもお祝いムードが最高潮に達するわけではない、という独特の空気感があります。

ペトロナスツインタワーライトアップ

多民族国家マレーシアも、まさにこの特殊な雰囲気が漂う国の一つです。人口の約6割を占めるイスラム教徒のマレー系、約2割強の仏教徒の華僑、約1割弱のヒンドゥー教徒のインド系と、西暦を生活の中心としていない人々で構成されています。

そんなマレーシアの首都クアラルンプール(KL)では、街のシンボルであるペトロナスツインタワーで盛大な西暦越しのカウントダウンイベントが行われます。

KLCC公園で迎える静かなる年越し

上の動画はペトロナスツインタワーの前にあるKLCC公園の噴水。日付が変わる前から音楽と光に合わせた噴水ショーが行われていて、カウントダウンが始まるまで集まった観衆たちを盛り上げていました。

ペトロナスツインタワーカウントダウン

いよいよ日付が変わる直前、明るく点灯していたツインタワーの灯が一斉に消灯。そして、年が変わったその瞬間、タワーが再び点灯し、色や動きを変える華やかな照明演出が始まります。観衆はKLCC公園に座り込み、この光景を見守ります。

クアラルンプール大晦日
KLCC公園で座ってカウントダウンを見ている観衆たち。

公園内の樹木も濃い色の照明でライトアップされており、木々の素材感をあえて無視した、これはこれで面白いアジアンテイストな演出でした

迫力満点の光のショー、そして静寂へ

ペトロナスツインタワー年越

ツインタワーの照明を使った演出は約1時間続きました。私はどこかのタイミングで花火が打ち上がるだろうと期待して待ちましたが、今回はクアラルンプールのカウントダウンイベントでは花火は行われないようでした。

ペトロナスツインタワーマレーシア年越

しかし、花火がなくとも、迫力あるツインタワーが絶え間なく様々な色彩や模様に変化する様子はまさに圧巻です。特にタワー全体がマレーシア国旗のカラーに変化したところでイベントはフィナーレ。

国旗の色になり、それ以降の変化がないとわかると、観衆たちは静かに、そして一斉に帰り始めました。地元マレーシアの人々は、暴動のようなバカ騒ぎをすることなく、誰もが理性を保ちながら楽しんでいたのが印象的です。

宿に戻り睡眠を取り、昼間に目覚めて街に出ると、そこには「正月」という雰囲気は全くなく、ただ日常の喧騒が広がっていました。西暦の年越しは、あくまで国を挙げての一大イベントでありながらも、個々の生活習慣とは切り離された、マレーシアらしい年越し風景でした。

場所はコチラ

投稿者 iryota_gram

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