日本誕生の地という神話や伝説に惹かれて訪れた、兵庫県南あわじ市の離島・沼島(ぬしま)。 歴史あふれる島内を歩いていると、神社や奇岩以上に惹きつけるものに出会いました。
それが、集落のいたるところで目にする「カラフルな手押し車」です。
今回は、沼島の交通事情や手押し車の魅力と、その歴史や用途について紹介します!
信号も警察もない島で生きる「沼島独自の交通事情」
沼島にも車やバイクは走っていますが、集落以外のほとんどは山で囲まれているため、車両が通行できるエリアは限られています。

島内には信号機もなければ警察官もいません。
しかし、路地には可愛らしい「飛び出し坊や」がしっかり設置されています。
「燃費の良い軽自動車なら、一度ガソリンを満タンにしたら、次の給油までにエンジンオイル交換の頻度の方が高いのでは」と思ってしまうほど、離島ならではの独特でコンパクトなモータリゼーションが広がっています。

そんな島の暮らしの中から生まれたのが、沼島オリジナルの手押し車です。
絶妙な角度がカッコいい!沼島手押し車のデザインと実用性
街頭に駐車されている手押し車をじっくり観察してみると、一台一台に個性があることがわかります。

- バラエティ豊かな塗装
最近塗り直されたばかりの鮮やかなものから、使い込まれて味のある色褪せたものまで様々。 - 車輪の形状
よく見ると車体によって車輪の形や構造が異なっています。 - 絶妙なハンドル角度
どの手押し車も取っ手が絶妙な角度で取り付けられており、見た目がとてもカッコいいデザイン。
このデザインには、実は島ならではの理由があります。
沼島の手押し車は一般的な一輪車や台車に比べて車高が低く作られており、漁港や船着き場で水揚げされた魚や重い漁網を積み降ろししやすい構造になっています。 また、何とも言えない取っ手の角度は、人が押して歩く姿勢にフィットするよう設計されているのです。

荷物だけじゃない?高齢者の移動も支える温かい用途
手押し車の主な用途は、漁業資材の運搬や、連絡船で届く食料品・日用品などの生活物資の搬送です。

しかし、使われ方は荷物を運ぶだけでなく、時には人を載せてたりもするどうです。
いつから使われ、誰が作っているのか?
この沼島の手押し車について、「いつ頃から使われているのか」「誰が作っているのか」が気になるところ。

色々調べてみましたが、いつ頃から使われだして誰が作っているのかは表に情報は出てきませんでした。
これは次回行ったときに直接島民の方に聞いてみるしかないようです。

沼島の手押し車の歴史や製作者は謎に包まれていますが、島民の手によって受け継がれ、沼島の風景に完全に溶け込んでいます。
瀬戸内の島々に広がる「瀬戸内モータリゼーション」
沼島のような手押し車文化は、瀬戸内海や四国周辺の他の離島でも見ることができるようです。まさに「瀬戸内モータリゼーション」とも呼べる独自の進化を遂げています。
- 香川県・男木島「オンバ」
坂道や狭い路地が多い男木島では、手押し車を「オンバ」と呼びます。
男木島では「オンバ・ファクトリー」というアーティスト集団が、島民のオンバをカラフルに塗装・カスタム改造するアートプロジェクトを展開しています。 - 徳島県・出羽島「ねこぐるま」
島内に自動車が1台も走っていない出羽島では、手押し車を「ねこぐるま」と呼び、島唯一の物流手段として活用されています。木製の二輪タイプだけでなく、四輪タイプ、エンジン付きタイプなど、多種多様な形に進化しています。
まとめ:沼島を訪れたら路地の手押し車に注目!
国生み神話の歴史を訪ねて訪れた沼島でしたが、そこで出会った手押し車は、島民の知恵と愛着が詰まった素晴らしい文化でした。
沼島を訪れる機会があれば、ぜひ路地にそっと置かれたカラフルでカッコいい手押し車に注目してみては。

