レッドフォート赤い城ラールキラー

インド旅行最終日。本日はいよいよオールドデリー周辺の観光へ出発します!

宿泊したホテルがオールドデリーのど真ん中にあり、これまでは早朝の「チョールバザール」や、夜に戻ってきたときの独特な雰囲気しか知らなかったので、昼間にじっくりオールドデリーの街並みを散策できるのを楽しみにしていました。

そんな散策のスタートとして、まず向かったのがデリーを代表する世界遺産「レッドフォート(ラール・キラー)」です!

直線的な城壁が圧倒的!アグラフォートとの第一印象の違い

到着してまず目に入ったのは、見渡す限り続く赤砂岩の巨大な城壁です

レッドフォートの城壁
絶対通させない意思を感じる城壁

以前訪れたアグラの「アグラフォート」は緩やかな弧を描く城壁が印象的でしたが、デリーのレッドフォートは非常に直線的な城壁で構成。そのためか、一目見たときの迫力と存在感が凄まじく、圧倒されてしまいました。

レッドフォートラホール門
圧倒される圧のラホール門

さっそく正面の「ラホール門(Lahore Gate)」から内部へ入ります。
この門の構造を見て思い出すのが、アグラフォートと同様に日本のお城でいう「枡形(マスガタ)」のような造りになっています。四角い空間に入って直角に曲がると次の入口が現れるという堅固な防御構造。

門を抜けるとタイムスリップ!歴史あるアーケード街「チャッタ・チョーク」

ラホール門の直角の通路を抜けると、現れたのは「チャッタ・チョーク(Chhatta Chowk)」と呼ばれるアーケード状の屋内市場です!

レッドフォートチャッタ・チョーク
城壁内にある屋内マーケット

薄暗いアーケードの両側には、お土産や伝統工芸品を売るお店がずらりと立ち並んでいます。一見すると観光客向けに新しく作られたショップピングモールのように見えますが、この市場はムガル帝国の時代(17世紀)からここに存在していた歴史的バザールなのでした。

第5代皇帝シャー・ジャハーンが1640年代に建設させたもので、当時は皇帝や宮廷の女性たちのために、絹織物や貴金属、宝石、香水といった贅沢品が取引されていたそうです。何百年も前の宮廷バザールが、今も形を変えてそのままお土産街として活きていると思うと、見方が変わり歴史を感じます。

「建物がほとんど無い!?」広大な敷地にポツンと佇む遺構の謎

賑やかなチャッタ・チョウクを通り抜けると、一転して広々とした公園のような、がらんとした空間が広がっていました。
正直な感想を言うと大きな公園。。

レッドフォート
レッドフォート内の庭にある建物

アグラフォートのように豪華な宮殿や美しい庭園が次々と現れるのを期待していたので、広い敷地の中に建物がポツン、ポツンと散らばっているだけの光景を見て、少し物足りなさを感じてしまいました。

なぜレッドフォートの建物は取り壊されてしまったのか?

創建当時のレッドフォート内には、約360棟もの豪華な大理石宮殿や庭園、水路が存在していました。
しかし、1857年に起きたインド大反乱の直後、勝利したイギリス軍がここを占領。見せしめと軍事拠点化(駐屯地化)のために、城内の建物の約80%を計画的に解体・破壊してしまったのです。

レッドフォート内部
池の中にあったであろう建物

広大なハレムや庭園は跡形もなく壊され、代わりにイギリス軍の石造兵舎(バラック)が建てられました。独立後もインド陸軍が使用し続けていましたが、2000年代に入ってから現在の広々とした緑地公園のような姿へと整備されました。

実際に巡った見どころスポット

建物は激減してしまったものの、奇跡的に解体を免れた大理石の遺構や見どころはしっかりと残っています

ナウバット・カーナ(奏楽楼)

チャッタ・チョークを抜けた先にあるのが「ナウバット・カーナ(Naubat Khana)」です。

ナウバット・カーナ(Naubat Khana)
西から見ると外壁が白色

ここはかつて太鼓や管楽器で時間を知らせたり、皇帝の移動を告げたりしていた場所。かつては皇帝以外の誰もがここで馬や象から下りなければならない「下馬門」としての役割もありました。

ナウバット・カーナ(Naubat Khana)
東から見ると赤

実際に見て驚いたのが、「表と裏で建物の色が違う」という点!
非常にユニークで面白い門でした。私が訪れたときはあいにく修復工事中で、門には足場が組まれ、現地の職人さんたちが作業をしていました。

職人たちの働く様子

驚いたのは、職人さんたちがしっかりとヘルメットと安全帯を着用して作業していたこと!インドの工事現場は安全対策が少し大雑把なイメージを持っていたので、このプロ意識と安全管理にはとても感心しました。

ディーワーネ・アーム(一般謁見殿)

ナウバット・カーナのさらに奥にあるのが、皇帝が一般庶民の訴えを聞いた公会堂「ディーワーネ・アーム(Diwan-e-Aam)」です。

ディーワーネ・アーム(Diwan-e-Aam)
チャトリを修復中

こちらも屋根の修理中でしたが内部に入ることができ、ずらりと整然と並ぶ美しい赤砂岩の柱群(60本あるとか!)を間近で見ることができました。非常に格式高く、荘厳な雰囲気が漂っています。

ラング・マハル(色彩の宮殿)

白い大理石の美しい建物が建ち並ぶエリアへ。その中でも印象的だったのが「ラング・マハル(Rang Mahal)」です。
ここはかつて皇帝の后妃たちが暮らしたハーレムの中心で、「色彩の宮殿」という名の通り、当時は壁面に鮮やかな装飾や鏡のモザイクが施されていたそうです。

ラング・マハル(Rang Mahal)
ラング・マハル(Rang Mahal)と思われる建物

イギリス軍兵舎をリノベーションした博物館

かつてイギリス軍が建てた武骨な3階建ての石造兵舎ですが、現在は綺麗にリノベーションされ、複数の博物館として一般公開されています。インド独立運動の歴史や軍事資料などが展示されており、サクッと見学するだけでもインドが辿ってきた近代史の重みを感じることができます。

レッドフォート内にある博物館
レッドフォート内にある博物館

観光時の注意点!

実際に訪れてみて感じたレッドフォートの注意点。

何より伝えたいのは、「城壁内がとにかく広すぎる」ということ!

レッドフォートの城壁
レッドフォートの城壁

一つひとつの建物同士の距離が離れているため、移動するだけでかなりの時間を消耗します。
「インド最終日で時間がタイト」
「短い滞在時間で効率よくたくさんの観光地を巡りたい」
というスケジュールの方にとっては、ここでの移動時間がかなりのタイムロスになってしまう可能性があります。

もしサクッと効率重視で回りたい場合は、あらかじめ見たい建物を絞っておくか、時間に余裕がある日にスケジュールを組み込むことをおすすめ!

まとめ

デリーのレッドフォートは、一見すると建物の少ない広大な公園のようでがっかりするかもしれませんが、そこには「ムガル帝国の栄華」「植民地時代の破壊と歴史」が深く刻まれているのです。

歴史的背景を知った上で歩くと、残された大理石の柱やムガル時代から続く市場のアーケード一つひとつが、とても深く魅力的なものに見えてくるはず。

レッドフォート内のカフェ近くにいた人

デリーを訪れる際は、ぜひ時間に余裕を持って、レッドフォートを散策してみては!

(※記事内の写真と動画は2024年1月に私が実際に撮影したものを利用しています。)

投稿者 iryota_gram

大阪府出身の男、サラリーマン。 学生時代から旅を始め、旅歴は約20年。アジアを中心に歩き回っています。 保有資格:二級小型船舶免許、普通二輪免許、二級施工管理技士(建築)

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