「日本一低い山」といえば、大阪市にある「天保山(てんぽうざん)」だと信じて育った大阪府民の私。しかし、徳島県にはそれを凌ぐ(?)「日本一低い山」があるという噂を聞きました。
「事実を確認しなくては!」と、大阪府民としての使命感に燃え、さっそく徳島県徳島市方上町にある「弁天山(べんてんさん)」へ向かいました。
田んぼのど真ん中にポツン!弁天山へのアクセスと駐車場事情
カーナビを頼りに向かうと、そこは見渡す限りの真っ平らな水田地帯。その中にポツンと、こんもり木が生い茂った小さな山が現れます。

【注意!駐車場について】
現地は農道が多く、道幅が非常に狭いです。対向車とのすれ違いも一苦労。専用の駐車場がないため、車で行く場合は要注意です。私は最寄り駅のJR牟岐線「地蔵橋駅」付近の駐車場に停め、徒歩で向かいました。駅から山までは徒歩約10分ほどです。

到着すると、意外にも観光客の姿が。自転車で訪れる人も多く、サイクリングコースになっているのでしょうか。
登山開始!山頂までわずか30秒の道のり

山の入口には立派な赤い鳥居が立っています。ここからが登山のスタートです。 道はコンクリートで舗装された坂道と階段になっており、手すりも完備されています。そしてわずか30秒で無事山頂に到着してしまいました。

山頂には、海の神様を祀る「厳島神社(弁財天)」の社殿と、その脇に狐を祀った小さな祠があります。

無人販売の御朱印と「遭難者ゼロ」の功徳
山頂で驚いたのが、無人販売所の充実ぶりです。
- 御朱印:300円
- お守り:500円
- 登頂証明書:100円
- おみくじ:10円
私は記念に御朱印を購入しました。まるで野菜の無人販売所の様な感じで販売されてました。

ちなみに、この弁天山は「自然の山」として日本一低いため、開山以来「遭難者・行方不明者ゼロ」という驚異の記録を更新中。そこから転じて「安心安全のご利益」があるパワースポットとしても人気なのだそうです。

購入した御朱印です。御朱印の日付が令和8年5月末日となっています。
きちんと定期的に管理されているのだと思いました。
なぜ田んぼの中に山が?「むかし島」だった歴史
さて、ここで気になるのが「なぜこんな真っ平らな場所に山があるのか?」ということです。

山の麓にある由緒書きには、「かつてこの辺りは海で、弁天山は島だった」と記されています。
隆起ではなく「沈降」と「堆積」の産物
なぜ海が無くなったのか「地面が盛り上がって干上がったのかな?」と思ったのですが、弁天山がある徳島平野は、中央構造線の影響でむしろ地盤が「沈降(沈むこと)」し続けている場所。それなのに陸地になった理由は、吉野川や勝浦川が運んできた膨大な量の土砂が、沈む速度を上回るペースで降り積もったからなのです。
江戸時代の新田開発
その後、江戸時代になると人の手が加わり、大規模な干拓や新田開発が行われ、湿地帯だった周囲が豊かな水田へと造り替えられました。かつての島は「田んぼのど真ん中に残された山」という、現在の姿になったのです。

大阪の「天保山」とは何が違うの?
大阪府民として避けて通れないのが「天保山」との違いです。
- 天保山(4.5m)
江戸時代の土木工事で積み上げられた「人工の山」。 - 弁天山(6.1m)
地質学的なプロセスで形成された「自然の山」。
国土地理院が発行する地形図に記載されている「自然にできた山」としては、この弁天山が日本一なんだそうです。
ちなみに人工の山でも天保山は現在日本一でないらしい。大阪府民には不都合な事実。
併せて訪れたい弁天市
山の隣には「弁天市」という産直市場があります。地元の新鮮な野菜などが並ぶそうですが、営業は水曜・土曜・日曜のみ。私が訪れた月曜日は残念ながらお休みでした。市場も楽しみたい方は、曜日を合わせて行くのがおすすめです!

(※記事内の写真は2026年5月に私が実際に撮影したものを利用しています。)
基本情報
- 名称: 弁天山(厳島神社)
- 住所: 徳島県徳島市方上町弁財天8-1
- アクセス: JR牟岐線「地蔵橋駅」から徒歩約10分
- 標高: 6.1m
