台北、台中、高雄などの大都市においては地下鉄網が充実しつつあり観光しやすくなりましたが、一方の地方においては路線バス頼みの状態。どこか一カ所に立ち寄る程度であれば行くのは簡単ですが、複数のスポットを回ろうと思った場合、路線バスの乗継や乗換に時間をとられてしまいます。

地方の観光スポットを効率よく回るためにつくられたのが今回りようした「台湾好行」。
いつから「台湾好行」が存在していたのか不明ですが、現在台湾全土で色々な路線が増えてきています。
今回利用したのは観光客泣かせの嘉義から台南にかけての海岸線を走る「西濱快線」という路線。
海岸線沿いに点在する観光スポットを一本のバス路線に集約したとても便利なバスでした。

台湾好行「西濱快線」の発着場所、乗り方

台湾好行「西濱快線」は台鉄「新営(Xinying)」駅を西側に出て、ロータリーを挟んで駅の反対側にある新営バスターミナル(新営客運総駅)から発着します。

上の写真が新営のバスターミナル。
新営は台南市に属し、場所は嘉義と台南のちょうど中心あたり。かつては製糖業の集積地で栄えた町。砂糖運搬用の鉄道が網羅されていた跡とかが見所。ちなみに毎年2月に開催される狂った鹽水蜂炮(ロット花火の撃ち合い祭り)が開かれる鹽水(塩水)へはこの新営が最寄り駅。

バスは上の写真のような路線バスの形をしていたり、マイクロバスだったり。どちらにせよ車体に台湾好行のロゴや西濱快線というのが描かれている。
バスの乗り方は通常の路線バスと同じ。途中のバス停から乗る時も通常通り手を挙げて乗る意思を伝えればOK。支払いも同様で乗る時降りる時に悠遊カード等の交通カードをタッチすればOK。
事前に「台湾好行」のサイトから一日周遊のチケットなどもネットで買えるようです。

路線図と時刻表

上の写真が2023年8月時点の西濱快線の時刻表と停車駅、下に貼り付けたスクショがそのルートです。

新営駅が始発で終点は台湾塩博物館。終点の台湾塩博物館から折り返し始発駅の新営駅に戻ってくるスケジュールとなっていて、それが一日3往復あります。

バスの遅延ですが、新営の市街地を走行時は多少渋滞しますが、市街地を抜けるとそれ以降はずっと田園風景が広がり渋滞なくスムーズ。なのでほぼ時刻表通り運行していると思います。

布袋(Budai)

一日3往復あるバスの始発に乗り、まず最初に降りた場所は布袋(Budai)。
新営から西に行った海辺の街で、行政は嘉義県、漁業が盛んで魚市場が有名。またフェリーターミナルもあり、そこから澎湖の馬公まで船が出ている。

ハイヒール教会(高跟鞋教堂)

布袋漁港エリアにバス停は3つあり、その「高跟鞋教堂」バス停を降りてすぐ。
公園内に高跟鞋教堂があります。ハイヒールの形をしたガラスのアート作品で、これが教会としての役目を果たしているのかは不明。
ギネスブックに世界で一番大きいハイヒールの形をした建物といて登録されているとのこと。

公園内には無料のトイレ、カフェも併設されていて休憩するには良い所です。

布袋港観光魚市場

「高跟鞋教堂」からほど近い所にある布袋港観光魚市場。
布袋漁港で捕れた新鮮な魚介類が売られています。市場内にフードコートがあり食事もできます。
訪問時はお昼前でしたが、魚市場も絶賛営業中でフードコートも賑わってました。

七股(Cigu)

一日3往復のバスの2本目のバスを布袋から乗り、終点の一つ手前「七股鹽山」で下車しました。

七股鹽山

台南市の七股エリアはかつて塩田が広がる塩生産地帯。現在塩は工場で生産されるようになっていて、塩田はすくない。
台湾の製塩業者「台塩」が昔の製塩の方法や塩山を伝えるために、塩田のあったこの地を買い戻し、一般客に開放しているのだそうです。

戦時中に備蓄用といて屋外に積み上げられていた塩の山。風雨で溶け出す塩山ですが、台塩が定期的に塩を継ぎ足して山を維持しているようです。
地上4・5階程度の高さの山で登れるようになっています。頂上からは養殖池や畑が360度広がるパノラマになっています。

施設内入場は無料、フードコート、トイレ、お土産物屋などがあります。

帰路・まとめ

一日3往復あるバスの最終3本目に乗り、朝出発した新営に戻りました。

観光シャトルバス「西濱快線」沿いにはたくさんの観光スポットがありますが、スポットの数よりバスの本数が少ないので、観光シャトルバスだけで全スポットを網羅しようと思うとできません。
観光シャトルバスだけで回るとなると、上記のようにスポットが二ヶ所しか廻れません。三ヶ所以上まわるとなると、この観光シャトルに加えて、既存の路線バスを組み合わせないといけないと思います。

この観光シャトルバス「台湾好行」の路線や料金は、専用サイト(日本語)で掲載されているので、詳しくはWEBをチェックです!

投稿者 iryota_gram

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