サマルカンドのプロフ

ウズベキスタンの国民食とも言える「プロフ(Plov / Плов)」は、中央アジア全域で広く親しまれている料理ですが、特にウズベキスタンでは文化・伝統・日常生活に深く根ざした特別な存在です。

サマルカンドでタクシードライバーをしながら日本語ガイドを目指している男性が、日本語の勉強の為に二日間無料で僕をタクシーに乗せてくれました。

そしてサマルカンドを出発する日、お昼ご飯をみんなで食べようと、ドライバー仲間が集まるプロフのお店へ連れて行ってもらいました。

プロフはピラフ

プロフのルーツは古代ペルシャにまでさかのぼり、「ピラフ(Pilaf)」という名でも知られる料理の一形態です。穀物と肉を一緒に炊くというシンプルながら栄養バランスのよいこのスタイルは、シルクロードの交易を通じて中央アジアに伝わりました。
ウズベキスタンでは、この料理が冠婚葬祭や週末の家庭のごちそう、さらには金曜の昼食(イスラム教の集団礼拝後)など、さまざまな場面で作られるようになり、次第に地域ごとのスタイルが形成されていきました。

店の名はたぶん「OSH MARKAZ」

ウズベキスタンでは、食堂のことを「オシュハナ(Oshxona / ошхона)」とよび、プロフはオシュと呼ばれることも。またプロフを専門に提供するレストランを「プロフセンター(Plov Center)」とも言うらしい。

お店の外観
お店の外観、赤屋根が目印

ドライバーに連れてこられたのが「OSH MARKAZ(オシュ マーカズ)」。
観光地エリアとサマルカンド駅のちょうど中間あたりの、ごく一般的な市街地にそのお店はあります。

オーダーの流れ(このお店の場合)

行列がてきてる
調理場に続く通路

お店に入りテーブルに座るのではなく、店内に進み奥の部屋の前で何かの行列に並びます。

プロフを調理中
大鍋で一括調理

列が進み奥の部屋に入ると、カザンと呼ばれる大鍋に入ったプロフを店主が皿にのせて客一人一人に渡していきます。
プロフ専門店では大きなカザンで大量のプロフを一括調理して配っていくのが一般的らしい。

プロフをいただきます

皿を渡され席につきます。大きなゴロゴロ肉はテーブルに備えられている小さなまな板でナイフとフォークで切って食べます。

プロフの食べる
茶色最強説

プロフはゴロゴロ肉と野菜で具だくさん。たくさんの具材と一緒に炊きあがったご飯は一粒一粒とても美味しかった。
色は全体的に茶色でしたが、茶色い食べ物は間違いなく美味しいです。

地域別のプロフの特色

ウズベキスタン国民食プロフには100を超えるレシピがあるとも言われ、地域ごとに材料や調理法が異ななるようです。
タシケント周辺、コーカンド周辺、サマルカンド周辺、ブハラ周辺、ヌクス周辺。
東西に長いウズベキスタン、各所でプロフの特徴があるようで、食べ比べしてみたいところ。

昼食後の店主とドライバーとのひと時

プロフ屋の店主
仕事終わりの店主

昼食を終えレストランの外でタクシードライバー達と談笑していると、店主も外にやってきた。
カザン(大鍋)のプロフを全て提供しつくして仕事が終わったらしい。

サマルカンドのタクシードライバーたち
男の話題はほぼ世界共通

タクシードライバー達とプロフ店主が加わって昼食後のひとときを過ごします。
もっぱら話題の多くは車のことで、ここが調子悪い、このパーツが欲しいといった会話でした。

結局昼食後の談笑が一時間ほど続き、その時間で一か所くらい観光地を巡れたかもしれないなと思いつつ、タシケントへ戻るためにサマルカンド駅まで送ってもらった。

二日間お世話になったドライバー。日本語の勉強の為という事で無料で色々街中を案内してもらった。
最後の最後別れ際でちょっとチップをねだってきたので、気持ち分だけチップを渡す。

今頃彼は日本語ガイドの資格をとれたのだろうか。

場所はコチラ

お店の情報は無いので、隣にあった医療センターを目印に。

投稿者 iryota_gram

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