ロシア北方領土

コロナ前の話になりますが、成田空港からの直行便でロシアのウラジオストクへ行った時の話。
利用した航空会社はロシアのオーロラ航空。その機内に設置してあった機内誌に掲載されていたオーロラ航空の路線図が個人的に衝撃だったのでご紹介!

オーロラ航空成田空港
成田空港でオーロラ航空の機材に乗る時の様子

現時点(2025年5月)において日本とウラジオストクの直行便はアエロフロート、オーロラそしてS7航空含めて無いようです。
写真は成田発ウラジオストク行きのアエロフロートSU3639、機材はオーロラ航空のプロペラ機。成田空港で乗り込む時の様子。

オーロラ航空路線図
オーロラ航空の路線図、赤が国際線、青が国内線

機内の座席に置いてあったオーロラ航空の機内誌を覗いてみた。
衝撃だったのは北方領土へ行くルートが当然のように載っていた事。

昔からどの日本地図を見ても北方領土は記載されていながら、日本の地図では北方領土に生命感を感じれませんでした。
しかし機内誌の路線図を見て北方領土の国後島や択捉島へ行く航空便が存在している事で、ロシアが実効支配しているのが実感できました。

オーロラ航空北方領土路線
サハリンと北方領土の詳細ページ

北方領土には空港が存在し、産業があり、住民が住んでいる。
日本の発行する地図を見る限り生命感を感じない北方領土ですが、そこには人の営みがある。
国内では領有権を主張する内容の情報が多いのは当然ですが、現状の島の様子をもっと知りたくなりました。

北方領土のおさらい

北方領土(択捉島・国後島・色丹島・歯舞群島)は、もともと日本固有の領土として国際的にも認識されていた。1855年に締結された日露和親条約では、これらの島々が正式に日本領と定められている。

しかし、第二次世界大戦の終戦間際、1945年にソ連(当時)は日ソ中立条約を破り、日本に宣戦布告。戦争終結の混乱の中で、ソ連軍が北方領土を占領。その後、1951年のサンフランシスコ講和条約で日本は千島列島の放棄を宣言したが、北方領土は千島列島に含まれないという立場を日本は取り続けている。

現在までこれらの島々はロシアの実効支配下にあり、日本との間で領土問題が解決されないまま、平和条約も締結されていない。

ロシアは北方領土をどう考えているのか?

ロシアは北方領土を「南クリル諸島」と呼び、第二次世界大戦の戦勝国として正当に得た領土であると主張している。1945年のヤルタ会談で、ソ連が対日参戦する見返りとして千島列島を得ることが連合国の間で合意されたことを根拠。

ロシア政府は「領土問題そのものが存在しない」との立場を一貫して取り、現在も国としての主権を主張し続けている。一方で、日本との関係改善や平和条約締結に向けた対話は継続しているものの、領土返還には慎重な姿勢を崩さず。

世界の地図では北方領土はどちらの国として描かれている?

国際的な地図帳や世界地図では、北方領土はロシア領として色分けされていることがほとんど。これは、ロシアが現在実効支配しているという事実に基づいた「現状優先」の表記。ただし、注釈として「係争中」「日本も領有を主張」などが記載される場合もあり。

一方、日本国内で発行される地図では、北方領土は日本の領土として明記され、ロシアによる実効支配に関する注記が加えられるのが一般的です。

また、一部の学術的・中立的な地図帳では、双方の主張を併記し、地名も日本語とロシア語の両方を表示するスタイルも見られる。

戦争してはいけない理由がここに

北方領土返還の交渉は今後も続くと思われますが、返還される事は難しそうなのです。
元を辿ると日本が仕掛けた戦争の結果により領土を失ったのです。戦争には失うリスクが存在し、現在においては失って良いものなど存在しないので、戦争は二度と行ってはいけないのです。

投稿者 iryota_gram

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